スマホのランサムウェアの手口について
ランサムウェアとは、スマートフォンやパソコンの端末をウイルスに感染させ、操作不能の状態にした上で、その端末を正常に戻す代わりに金銭を要求してくる手口のことを言います。Ransom(ランサム)という名前のとおり、まさに身代金を要求してくるウイルス犯罪なのです。
スマホのランサムウェアの主なタイプは2種類で、画面がロックされ操作が一切できなくなってしまう画面ロック型と、写真や動画などのファイルが暗号化され見られなくなってしまう暗号化型です。
ウイルスを送ってきた相手は、ロック解除やファイル復元などを人質に、1万〜3万円くらいの金額を要求してきます。
ランサムウェアの感染経路
スマホでのランサムウェアの感染経路は、不正アプリのインストールがほとんどです。相手はネット上にさまざまな罠を仕掛けて、ウイルスを仕込んだ不正アプリをインストールさせようとしてきます。
たとえば、サイト閲覧中に基本ソフトのアップデートを装ってインストールさせたり、アダルトサイトなどで動画プレイヤーをインストールさせたりなどです。
その後、ウイルスが動き出し端末に不具合が起こります。すると画面上に「違法コンテンツを閲覧したので罰金払え」などの警告文が表示され、電子マネーの支払いに誘導されるのです。
支払いに応じてしまう心理
パソコンユーザーも含めると、ランサムウェアの脅迫に応じてお金を支払ってしまう被害者は意外と多いといいます。スマホに保存した思い出の写真や動画が、もし人質に取られたらあなたならどうしますか? または、今すぐにスマホを使いたい状況で画面ロックをかけられてしまった場合はどうでしょう?
ウイルスを仕掛けてきた相手に1万円を支払って、不具合を改善したいと思う気持ちはよくわかりますが、決してオススメはできません。その理由は、相手が約束どおりデータを復元してくれる保証はどこにもないからです。お金だけ取られて何もしてくれないことも考えられますし、振り込め詐欺のようにさらに高額を要求されるかもしれません。
ランサムウェアの対処法
ランサムウェアに感染してしまった場合は、スマホを初期化すれば回復します。
ただし、工場出荷時の状態になってしまうので、保存したデータやアプリなどはすべて消えてしまいます。
データを失わないためにも定期的にバックアップをとっておきましょう。また、ランサムウェアに感染した端末のデータを復元してくれる業者もあるので、そういったところに相談してみるのもひとつの手です。
AndroidだけじゃなくiPhoneも注意!
これまでランサムウェアのターゲットになってきたのは、パソコンならWindowsでスマホならAndroidでした。しかし最近ではMacのパソコンにもランサムウェアの感染が発見されていますので、iPhoneユーザーも気をつけなければいけません。
スマホのランサムウェア対策
ランサムウェアのリスクを下げるためには、感染しないように予防することが重要です。ここではスマホをランサムウェアから守る3つの対策法をご紹介します。
アプリをダウンロードするときは、広告や一般のサイトなどではなく、Google PlayやiTunesなどの公式マーケットから行なうようにしましょう。その際も評価やレビューをちゃんと読んで安全かどうかを自分で判断してください。
スマホ用のウイルスセキュリティソフトをインストールしておきましょう。また、ウイルスソフトをアップデートして最新の状態にしておくことも重要です。
定期的にスマホのデータをバックアップしておきましょう。そうすれば万が一の際にも安心です。もし感染してしまったら、スマホを初期化してからバックアップデータで復元すれば元どおりです。